四十肩と肩こりの違いを解説

症例

腕を挙げたりすると肩関節に痛みが走る四十肩(五十肩)は、「肩こりのひどい版」ではありません。整形外科的には肩関節周囲炎と呼ばれていて、明確な原因は不明とされています。

そのような状況において、過去の症例から得た当院独自の知見をご紹介します。
結論としては、「四十肩は肩こりと違う対処が必要」ということです。

肩こりがなくても四十肩は発症する

四十肩(五十肩)は「重症の肩こり」と思われがちですが、実は原因が異なります。筋肉が凝って肩が痛くなっているケース(いわゆる肩こり)は、身体を休めていればだんだんと楽になっていきます。しかし四十肩と呼ばれる状態では安静にしていても痛みが変わらず、時間とともに痛みが増していくこともあります。

特に安静時に肩の痛みが気になってきたら要注意。かなり重症です。

四十肩の原因は「肩関節のズレ」

ドアの「建付け」が悪いと開閉の時に引っ掛かります。関節も同じ仕組みで、骨同士が上手く噛み合ってないとスムースに動きません。四十肩以外にも、膝関節痛はその典型です。

四十肩は「上腕骨」「肩甲骨」といった肩関節の骨の位置関係がずれている状態です。関節がうまくはまっていないので、腕を動かした時に引っ掛かるような痛みが出ます。

最初はちょっとした肩の違和感から始まり、肩の筋肉硬直や巻き型・猫背といった骨格の歪みがきつくなるにつれて痛みが強くなり可動域も狭くなります。

腱板断裂、でも手術なしで痛みが消失

四十肩に限らず、関節の噛み合わせがおかしくなる原因は「骨格の歪み」です。

そして骨格が歪む原因は、アンバランスに凝り固まってしまった骨格筋にあります。

加齢に伴い日々の疲れが回復しきれず、身体の芯がこわばったまま翌日を迎え、さらにまた疲れが上乗せされて固くなった筋肉が更に固まっていく…。こういったイメージで身体がガチガチになっていき、そこへ「利き手」による疲れの左右差がプラスされて、少しずつ骨格が前後左右にイビツな形に変化していきます。

 肩関節がズレているからといって、脱臼のように力技で嵌めると筋組織を傷つける恐れがあります。仮に一時的に適合したとしても、骨とつながっている筋肉が硬いままではまた引っ張れてズレてしまうことでしょう。

当院では肩関節まわりの筋肉をほぐした後、少しずつ施療範囲を広げて全身をほぐして骨格の歪みによる影響を軽減していきます。

「腱板断裂」で手術を提案されたケースでも「肩関節の適合」と「肩周辺筋肉の緊張緩和」を目的に施術することで、断裂したままでも痛みが消失した例があります。(もちろんそれなりの時間はかかります)

四十肩の「前兆」はあるの?

気にして欲しい初期症状はやはり「着替えがしづらくなる」でしょうか。最近何となく袖を通すのが難儀だなと感じたら要注意です。他に腕を後ろに回して「背中を掻きにくくなる」のもサインです。

だいたいの方は痛みが我慢できなくなってから整形外科へ行って痛み止めをもらって、それでも痛すぎるので藁にもすがる思いで来院されます。ですから前兆のような症状は覚えていらっしゃらないのが普通なのですが、稀な一例として痛くなった当日来られた方が前日に「肩関節周辺に普段感じないような重たさを感じた」と仰っていました。