浸透圧をザックリと解説
スポーツドリンクのCMで「身体の浸透圧に近いから吸収されやすい」という話を耳にしたことはありませんか?
理科に詳しい方でないと「浸透圧」って何だろう?となってしまいますね。
簡単にいうと「フィルターのような膜」で「濃さが異なる2種類の液体」を区切った時、どういう混ざり方をするかという話です。
浸透圧のポイント
- 濃さが違う時は、薄い方から濃い方へ水分が移動する。(全体的に薄まるイメージ)
水分が身体に吸収される際、「腸の膜」を通過して「飲んだ水分」と「血液」が混ざり合う時に関係する理屈なんですね。
脱水時に必要なものは「水分」と「塩分」
大量の汗をかいた後は水分だけでなく、塩分も失われています。
ですから両方を「適切な割合」で補給しなければいけません。
水分だけ補給すればいいのであればスポーツドリンクより「薄い」真水を飲む方が、水分の吸収スピードは速くて効率的です。
でもそれだと血液中のナトリウムが薄まってしまい、身体に良くありません。
また塩分だけ補給しても、失われた水分は補給されないので解決しませんね。
では「水分」と「塩分」をどれぐらいの割合で混ぜたらベストなのでしょうか?
ゆっくり水分補給なら「アイソトニック飲料」
「アイソトニック」とは体液と同じ濃さ(浸透圧)という意味です。
ポカリスェットやアクエリアスはスポーツドリンクの中でも「アイソトニック飲料」に分類されます。
ゆっくりと水分や塩分、糖分が吸収されるので安静時や運動前の水分補給・栄養補給に適しているといわれています。
急速水分チャージなら「ハイポトニック飲料」
スポーツドリンクの中には「ハイポトニック飲料」と呼ばれるものがあります。
これらは糖分が少ないため、アイソトニック飲料より浸透圧が低くなります。
そして運動中は身体の浸透圧は安静時に比べて低くなるそうです。
ですから「安静時にちょうどよい濃さのアイソトニック飲料は運動中だと濃すぎる」ということになります。
そこでハイポトニック飲料が運動中の水分補給に適していることになるのです。
アクエリアス・ゼロはハイポトニック飲料に分類されます。
まとめ
このように安静時や運動前は濃い味・カロリー高めのスポーツドリンク、運動中は薄味・ローカロリーなスポーツドリンクがいいようです。
(注)アクエリアスを薄めると同時にナトリウム濃度も薄まってしまい、ハイポトニック飲料にはなりません。
M Fujieda
三重県四日市市で整体師をしています。 (略歴 早稲田大学理工学部を卒業後、メーカー勤務を経て2000年より現職)
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