【症状】腱鞘炎

腱鞘炎とは

親指の付け根側の手首が痛い場合、腱鞘炎(ドケルバン病・狭窄性腱鞘炎)が疑われます。

スイスのお医者さんの名前にちなんで「ド・ケルバン病」とも呼ばれ、19世紀末には腱鞘炎があったことになります。

(腱鞘炎の特徴)

  • 女性に多い。
  • 手をよく使う仕事・趣味の人がなりやすい。
  • 初期の段階では、手首を動かした時・親指に力を入れた時に、ときどき痛みを感じる。
  • 悪化すると炎症が本格化し、腫れて熱を持つ場合もある。常に痛みを感じる状態になる。

整形外科的な腱鞘炎の原因

整形外科の視点では、腱鞘炎は「腱鞘」という筒と、その中を通る「腱」が擦れることで起きるとされています。

健康な状態では摩擦は起きず、問題なく手や手首を動かすことができています。

ではなぜ摩擦が起きるようになるのでしょうか?

整形外科の視点では、

  • 腱鞘が肥厚する(ぶ厚くなる)
  • 腱鞘が傷つく

といったことを指摘しています。

たくさん手を使うほど、腱鞘炎になりやすいのは間違いありません。

でも同じような手を酷使する作業をしていても

  • 人によって発症する人・しない人に分かれる。
  • 1人の症状を追っても、発症する時期としない時期がある。

というように、「一定の条件以上、手を酷使したら必ず発症する」というものではなさそうです。

整体視点からの腱鞘炎の根本原因

当院が考える腱鞘炎が起こる根本的な理由は、

腱(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)が突っ張っているせい

だと考えます。

カーブした筒(腱鞘)の中を、ケーブル(腱)が貫通している状態をイメージしてください。

ケーブルがゆるゆるだったら、ケーブルを動かしても筒の内側との摩擦はあまり起きません。

一方でケーブルを両側から引っ張ってピンピンにして、曲がった筒の中を動かしたらどうでしょうか?

カーブの部分で擦れてしまいますよね?

短母指伸筋・長母指外転筋をほぐすことで、筋肉の端にある腱が引っ張られなくなるはずです。

腱鞘炎の施療

① 前腕をメインに、腕と肩の筋肉を緩和

腱鞘炎の箇所につながっている筋肉を中心にケアします。

血液は心臓から手先に至るまでの途中で「肩」を通過します。

ですから肩こりがひどいと手先への血行が悪くなり、腱鞘炎の回復が遅くなります。

肩まわりや背中の筋肉もほぐすことで、再発予防にもつながります。

② 体幹部分(背中~腰)のバランス調整

右利きだから、左手はあまり使わないのに、腱鞘炎になった…

利き手側ではない腱鞘炎の場合、根本の原因が「身体のゆがみ」である可能性もあります。

身体がゆがんいるとき、自然な状態よりも「縮み過ぎている筋肉」と「伸び過ぎている筋肉」が出てきます。

こうなると例え手を休ませていても、勝手に筋肉が緊張している状態になっているため回復は極端に遅くなります。

またゆがみが解消されていないと、一旦よくなっても再発しやすい状況のままです。

腱鞘炎の部位だけでなく、全身にまで視野を広げてみることは根本解決を図るのに重要です。

手や腕以外をチェックされたことのない方は、当院の整体をお試しください。